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もと京大スナイプリーダーが技術・チーム作りを発信

ジブについての考察①

クローズを走らせるうえで、ジブは非常に重要な役割を持っています。メインに入る前にそもそもジブに風が流れますし、正しい形を作れないと上り角度も全然違ってきます。

ただ、正しいジブの形=シェイプについて、ズバっと答えを言い切れる人はそこまで多くないのではないか、と最近思っています。僕自身も、何となくこんな感じ~という程度でやってきました。

この記事では、ジブの形を構成する要素についてひたすら挙げていきます。結論めいたことがいえるかはわかりませんが、事実としては、ここを動かしたらジブはこうなるよねっていうのを考えてみます。

 

 

ジブの高さ

これめちゃくちゃ重要です。にもかかわらず、学生だとここを厳密にしてない人が非常に多いと感じます(強豪校は当たり前にできていますが)。特に乗りたての新入生とか。別に新入生だからええやっていうもんでもなくて、正しい高さで乗らないと、テルテルがそもそもうまいこと反応しないなんてことにもなります。それは他の要素についても一緒ですが。

 

んで高さを変えるとどうなるか。確認していきましょう。

リーチ

まずリーチについてです。ジブが適正(何が適切な高さなのかは後で説明します)よりも高い=ピークロープが短すぎると、リーチは閉じます。リーチが適切になるようにジブシートを引き込むと、引き込む余地があまりないので、結果としてジブが深くなってしまいます。リーダーを下げて開かせようとしてもいびつな形になってしまいがちです。

逆に高さが低すぎると、リーチは開きます。するとリーチを閉じさせるためにどんどんジブシートを引かないといけなくなって、結果ジブが浅くなります。下級生の練習でジブのフットが一直線みたいになってる光景がよく見られますが、あれはピークロープが長すぎるということも原因として考えられます。これもリーダーを前にすればマシにはなると思いますが、根本的には悪いシェイプのままです。

正しい高さ

正しい高さは、クローズまでジブを引いたときに、デッキとジブのフットが触れるぎりぎりの高さです。もしくは5㎜くらい折れる程度と言われています(と僕は思ってます)。これをするだけで、極端にいびつな形は避けれると思っています。

高さが低すぎると、ジブのフットが折れます。そうすると当たり前に、セールの有効面積が減るので、小さなジブで走っているのと同じになります。遅そうですね。

高さが高いと、今度は、デッキとセールの間に隙間ができます。そうするとここに乱気流?というか、風の乱れが生じるようです。それがメインに悪影響を与えてスピードが出にくくなるらしいです(体感したことはないですが)。

 

ということで、高さを調節しないと、そもそもまともなシェイプが出ないということが言えます、当たり前です。風が変わればジブシートを引き込む量も増えるので、高さを上げないといけないです。スタート前に、風にあった高さにすることがとっても大事です。

いちいち結び目を作っていると時間がかかるので、ソフトシャックル的な感じでピークロープを作るのがおすすめです。風に応じていくつか作っておけば、柔軟に素早く対応できます。

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風に応じてピークロープを変えましょう

この写真は、玉が一つですが、おなじピークロープに玉を複数作っといて、風に応じて使う玉を変えるのも良いです。

ジブシート

これは簡単に。ジブシートを引けば、ジブは閉じて浅くなります。一方ジブシートが緩いと、ジブは開いて深くなります。

よく、ジブの形が変だからリーダーを変えたいんですけどどうでしょう?と聞いてくる人がいますが、そもそもジブシートを引けてないことも多いので、まずはしっかり引き込みましょう。

 

リーチについてるリーチリボンがぎりぎり流れるか流れないかぐらいのとこまで引いといたら大丈夫やと思います。極論すれば、速ければ引いてきて、遅くなる前にちょっと出すて感じでトリムすればいいと思います。ブラジル人はカムをつけずにトリムし続けてるらしいですしね。

 

ジブリーダー

リーダーは前にしたら、深くて閉じて、後ろにしたら浅くて開きます。

でどこが一番いいのか?

ノースのチューニングガイドによれば、

 

”ジブリーダーを任意の位置にしてクローズを走りゆっくりラフィングして行きます。その時に上下のテルテールが同時かやや上が早くストールする位置があります。ここが基本位置です。上のテルテールが早い場合は前へ、また、下が早い場合は後へ動かしてください”

 

とのことです。リーダーが後ろ過ぎると、開いてしまってとくに上方のリーチが閉じにくくなって上の方のテルテルが先にストールしてしまいます。なので前にする。逆も同様です。

 

強風になれば後ろへ動かして、ジブを浅くしていきます。

軽風でも、波のあるコンディションなど、ジブにパワーを持たせたい場合は、前にして深くセットします。

 

上述の基本ポジションをベースにして、走りながらいじりながら、感触を確かめると良いでしょう。

僕が敬愛する大学からヨットを始めた選手がいるんですが、その子は3回生の時点で、レース中に走りながらリーダーもトリムしていると言っていました。僕はあんまり違いを実感したことはないんですが、やっぱり全然違うみたいですね。いじった時の走りの違いを感じれるようになるまで練習できると良いですね。

ジブタック

ジブタックを引くとジブのラフが浅くなります。ジブ版のカニンガムみたいなもんです。

みんな結構引きがちなんですが、意外と引かないもんです(何が意外か知らんけど)。僕は、ノースのチューニングガイドに従っていましたふつうに。それでおかしいなと思ったことはないです。ちなみにノースは何と言ってるかと言えば、(1ノット=1m/sにしてます)

 

・3mまではラフに深いシワ

・3-4.5mではラフに横シワ

・5-6mではラフに微かな横シワ

・6.5-7.5mでスムース

・それ以上、どんどんタイト

 

という感じです。

デッキポジションで考えたら、二人ともフルハイクするくらいでやっとシワがなくなる=スムースになるかどうかくらいですね。

こいつを引きすぎると、浅くなりすぎてうまいこと風が流れず失速しやすいんで、注意が必要です。というかそんなに超頻繁にいじるもんではないので、しっかり正しい引き具合を確認しときましょう!

 

まとめ

 

特にまとめることもありませんね。

次回は残りの要素、たとえばプラーとかそういうのを見ていきます。

この記事で考えたとこでいうと、ジブシート、ジブリーダー、ジブタックは走りながら変えれるのに対して、ピークだけは変えれない。しかも、根本的にシェイプが変わってしまいます。変えるのもちょっと手間です。

 

ということで、高さがおかしいと、それ以外のとこをいじっても良いシェイプにたどり着けないので、そこはしっかり注意しとくと良いかなっと思ってます。

なにか思い出したら追記します。