艇速上げようぜの②ということで、2人分書くつもりやったんですが、どうしてももう1人分書きたくて、この記事では僕含め3人について書きます。
図らずも、阪大神大京大のスナイプリーダーになってしまいました笑
だいぶ内容偏ってますね笑
もし、こんな特集してください的なことあればリクエストしてくださいね。
それでは、阪大神大京大の順に書いていきます。
①の内容が割とメンタル面というか抽象的な話になってしまいましたが、今回は割と具体的というか、実際に何してたのか見たいなことにフォーカスしてます。
これが阪大のバングマン!
まず最初に紹介するのは、阪大のスナイプリーダーです。
ほんとに強風速かった。。。京阪神で合宿した時に、一瞬で京大が上突破された記憶があります。
バングでも行けるんやと思わせてくれる艇速でしたね。
言語化能力が高く、「でゅくしボンバー!!」としか言わない京大のエースの帆走を言語化したのには舌を巻きました。そんな彼が意識してたことをいくつかの項目に分けて書いてみます。
MAXを上げる
MAXの艇速を上げるためには何ができるでしょうか。
簡単にまとめると、
・すべてのブローを活かし、スピードに変換する
・加速のループを作る
・ヘルムを整える
・コンディションに応じたセッティングの選択
・セールをずっと合わせる
・ピンチング・ドライブの使い分けの練習
・ロールを減らす
くらい。
あたりまえかと思う人もいると思うんですけど、あたりまえのことできていない人がめちゃくちゃ多いです。まずはここに書いてあることを意識することで、確実に艇速アップすると思います。
minを上げる
同じように箇条書きしてみます。
・ラル・ブロー抜けた後の艇速を大事にする(失速しないように)
・スピードがあるときだけ上る
・失速後のパワー・艇速の回復を意識
・コントロールロープの違和感に気づく
・上チラさせすぎない
・周りを見ながら走る練習を意識的にする
・リーチ詰めすぎない
・動作前後のスピードを意識(これまじで重要)そのためにマックススピードで動作に入る
・心のブランケを作らない笑(くっそ大事!)
ある程度慣れた人にとっては、当然意識していることも多いかと思いますが、ここまで具体的に落としんでかつ意識して練習している人は少ないんじゃないかなと思います。
言語化&再現性アップ
そしてここが本当に大事。言語化能力は人によって大差あるけど、ここができるかどうかで本当に変わってきます。
マーキングと自分が感じたことをひたすら言語化して、再現性を上げます。
速い人から聞いたことも言語化して自分のものにしていきます。
国公立大の練習環境って大学にもよるけど、そんなにめちゃくちゃ恵まれてるわけではないです。ばり速い選手が所属してたりしたら、その子と比較したりできると思うんですけど、そうでもない限りなかなか自分たちで上手くなるのって難しい。。
そんなときに、外部からの情報を上手く言語化して、自分たちが使える形に落とし込めるかどうか。そこらへんの技術が上達に響くと思います。その点で、彼の言語化能力というか考える力はすごかったと思います。
もし、今そこまで強くない大学の人がこのブログを読んでくれてたら、どんどん外から情報集めて言語化して、自分たちが使える形に消化していってほしいなと思います。
言語化の重要性についてはこの記事を読んでみてください!
神大きっての理論派セーラー
今度は神大のリーダーです。
異常なまでのジブのシェイプへのこだわりと、徹底した戦略でしっかり前を走っていた記憶があります。コース取りやスタートの出る位置なんかも徹底していて、レースが上手い選手というか、ちゃんと自分の向き不向きを知った上でレースを展開しているイメージでした。これほんと重要ですし、なかなかできないことです。
レースにおける優先順位をつけて、艇速の優先順位が高いからそれに特化したうえで、上ピン即タックを極めるみたいな戦略。ここまで大胆にできると清々しいですね。どんな戦略にも長所短所があり、向き不向きがあります。自分が信じた戦略を貫ける選手はほんとに稀です。
阪大も神大もそうですが、決して強豪私立と比べたら恵まれてるとは言えない環境で練習しているにも関わらず、全国の舞台でシングルをとるところまで速くなってるのは本当に尊敬します。もちろん大学から始めていますし。
京阪神への偏愛が出てしまいました笑
本題に入ります。
陸でしてたこと
①知識の理解、船の進む原理を理解
海上で練習してて遅かったとき何をいじるでしょうか?
その時になんの知識も持ち合わせてなかったら、何をいじったらいいのかわからなくて途方にくれてしまいます。
その時に、ある程度の知識や原理(僕は難しくて苦手です笑)を知っておくと役に立つこと間違いなしですね。
②自分の理想のセールシェイプ写真を見る
これも非常に大事なことやと思います。
理想がなくて練習してても、ただ漠然と時が過ぎていってしまいます。
そしてこれをしてると、練習後に自分の帆走動画と比べて比較できます。
帆走から得られるフィードバックの質が格段に上がります。
海でしてたこと
①知識を感覚に還元する意識
陸でインプットした知識を感覚に還元する意識で練習するらしいです。
難しい、、、、。
ということは多分、感覚と知識をすり合わせるということでしょうか。
この特集の①でも書きましたが、ヨットは感覚だけでも知識だけでもだめですよね。小さいころからやってる人とかならまだしも、大学から始めた人とかレイトスターターなら尚更です。ここらへんを当たり前に意識できている人はすぐ上手くなります。
②周りを見て帆走練習する
帆走練習をレースに近づけるために、周りを見てクルーと一緒にコースを引く感じで練習してたそうです。すごい。
そうすることで練習に負荷をかけることができます。
レース中の艇速と練習中の艇速が違う人はほんとに多いです。走る人は当たり前のようにここができているんでしょうね。
③基本的なところを「常に」意識する
具体的には、セールトリム・ボートバランス・角度を意識します。
更に具体に落とし込んだのは上に書いているので参考にしてください。
ここでも常にというのが肝ですね。みんなやることは分かっているはずです。
ただ、走る人とそうじゃない人の違いはそのクオリティが違うってことです。
そのクオリティを上げれるように、意識するといいと思います(具体的には僕んとこで書きます)。
④ハイクアウトする
みんな反ろう!!
むずかったこと
上でも少し書いたけど、帆走練習とレースの時の艇速の違い。
帆走練習では艇速に100%集中できるけど、レースはそうじゃないよね。
ってことで、練習中はレースを常にイメージしていたそう。ほんまに大事です。
自分の場合(即席スキッパー)
やっと自分のとこまで辿り着きました。。
僕がやってたことを書きます。インカレまで時間がなかったのでそこらへんがわかるように書きます。
何を目的に帆走練習してたか
インカレで通用する艇速を「最短」で手に入れること。これを目的に練習してました。
具体的には、琵琶湖は軽風が多いので、軽風においては、インカレで上から5番目、強風においては上から15番目に入れる艇速を手に入れることを目標に練習してました。
んで時間がなかったので、最短でそこにもっていきたかったわけです。
でいろいろ動画を見ていて、一つの結論に至りました。
それは、メインのシェイプよりもハンドリング(ティラーさばき)の方が艇速に影響するんじゃねってことです。
メインシートを1カチ引いたとこで、シェイプはほんのちょっとしか変わりませんし、その幅でトリムできるようになるのは最後で良いと思いました。しかもそのシェイプはマーキングで再現できますし、セッティング出して、ロープ引いたら誰でも作れます。
でもティラーはもっと繊細な気がしました。ほんのちょっと動かしただけで船は止まります。速攻でメインシェイプを合格点(とりあえずそのレンジに入れといたら遅くない)に入れれるようになってそのうえで、ハンドリングを極めようという方針を立てました。シェイプは下の記事見てください。
じゃあハンドリングをどういう風に極めるのかって考えました。
ヘルム命
出した結論は、「ヘルム」です。
基本的に舵は抵抗なので、ヘルムが軽ければ速いに決まってます。
ってことで、きれいなヘルム(軽いウェザー)を保つこと、ヘルムに合わせて舵を動かすことを決めました(夏くらい)。もうこれしか意識してないです最後の方とか特に。
最初とか舵使いたくなさ過ぎて、ヘダーきても舵使わんくてばり遅かったです笑。
ヘルムがおかしかったらそれを正すようにメイントリムやコントロールロープ、ヒールトリム、走らせ方、見る場所などなど、を変えていました。全部の基準(正解と不正解)がヘルム的な。例えば、ブローの強弱が激しい時は、ブローインでヒールしてウェザーが理想より増えてしまいます。メインを出してもいいけど、その量も減らした方がヘルムが安定するので、ラフしながらブローインしてヘルムを保ったりしてました。とにかく、ヘルムを一定にするように。
この時にしていたのは、上の方でさんざん書いていたみんなやっていたことです(知識を使ったりいろいろ試したり)。
理想はスタートしてから上マークまで、常に一定のウェザーで走ることでした。
無理に決まってますが笑
だけど、この目標を設定したことで、他人と比べることなく、常に満足することなく練習できたと思います。すべての波や風の変化に正しく反応しないといけないので。転向してから半年後には、リフトヘダー波がヘルムでわかるようになりました。とにかく舵を軽く持てば、すぐにわかるようになると思います。
シェイプを作る
シェイプに関しては上に書いた通りです。
その日の自分の動画を見て適当にスクショして全部のスクショが合格点のセールシェイプになっていることを目標としていました。
当然、ブロー入ったりしてずれるので最後までほんまに完璧にはならんかったけど、やってよかったと思います。
ある程度走れるようになってきたら、合格点の中で失速する直前までメインを引き込んでくるように意識していました。それくらい。
コンディションに応じて「型」を決める
上のような理想を持ったうえで、どうやったらその理想に簡単に到達できるかを考えました。つまり、ずっとヘルムきれいで、シェイプきれいで走れる理想状態の再現度をどうやったら上げれるか。
とにかく時間がなかったので、コンディションに応じて、きれいなヘルムで走れた走らせ方を言語化することにしました。
琵琶湖の軽風ではテルテル見ながら走るけど、西宮ではバウを見ながら走ったりしてました。それぞれのコンディションで一番ヘルムが綺麗になるように全部決めて言語化してました。
クルーの位置も自分がヘルムを作りやすいように動いてもらってました。なので僕はきゅーぴー以外のクルーと乗っても速く走れません。最後のインカレは上マークまでほぼ一定のヘルムで走れるようになりました。きゅーぴーのおかげです。
ヘルムを敏感に感じれるように船もずっと同じのに乗っていました。ヘルムしか考えてないですね笑。
実際にどうやって走らせてたか気になる人は直接聞いてください。
ヘルムがおかしい時にやってたことはみんなが言ってくれていたことに全て含まれてます。
あとはこの記事を参考にしてみてください。
まとめ
めちゃ長くなりました。笑
たまには、いろんな人の考えをシェアしたいなと思って全部で5人のやっていたことについて書きました。
気づいた人も多いと思いますが、共通してることがありますね。それほど大事ってことです。別にどんなやり方でもいいと思います。自分にとってしっくりくる言葉を取り入れてより良い艇速を手に入れて欲しいと思います。