こんにちは。
この記事は、艇速を上げようぜってことで、艇速を上げていくために具体的に何ができるのか、どういうメンタルで帆走練したら良いのかといったことを書いていきます。
いつもの記事は、完全に僕の偏った考えを書いているんですが、それだけでもつまらないです。
なので今回の記事では、この前のインカレで引退した同期スキッパー三人に話を聞いて、それぞれが実際にどんなことをしてたのかってことを書きたいと思います。
みんな、僕より速い人たちなので、かなり参考になると思います。
今回話を聞いたスキッパーは、大学からヨットを始めた人か、または高校からやってたけど大学で覚醒した人です。僕も、スキッパーになったのは最後の年だったので、全員がジュニアとかセンスで速くなりましたって感じではなく、しっかり自分が速くなった理由を言語化して説明できるタイプの選手やと思います。
なので、どんな人でも参考になる部分があるはずやと思います。
やばい、、、
個人的に、今回紹介する三人のスキッパーを尊敬しすぎて、前置きが長くなってしまいました笑
では本題に移ります。
※今回の記事は、僕が実際に本人たちに話を聞いたうえで書いていますが、僕の解釈なり偏見なりが入っていると思いますので、その点ご容赦ください。彼らの考えそのものを伝えきれていない可能性があります。
これが個人戦準優勝や!
まず紹介するのは、個人戦準優勝の某D大の同期です。
ほんまにまじで尊敬してるスキッパーです。琵琶湖でずっと戦ってましたが、異次元に速かった。一度も勝ったことはないんちゃうかなというレベルです。
話を聞くたびに、ああこれは速くなる人の考え方や、的なことを思ってしまいます。
前提
前提として、理論的な知識はとにかく詰める、と言っていました。
理論的な知識ってのは、たとえばチューニングやコントロールロープの役割、ジブとメインの関係などです。
海上での練習時間は限られていますよね。
他のスポーツなら一人でこそこそ自主練なんかをすることもできますが、ヨットはそうもいかず、部活の活動時間の中でしか練習できません。
その中でどうやったら、帆走練習の効率というか艇速アップの効率を上げれるのか。
そのために、この「知識を詰める」という行為はとても大切に思います。
知識があるのとないので、同じ時間練習して得られるフィードバックの量は格段に変わってきます。限られた海上練習の効率を上げるために絶対に詰めることは詰めるべきでしょう。
意識してたこと①艇速を意識した上での、MAXスピードを上げる
これは、帆走練習でみんながやる、いわゆるってやつやと思います。
ただ、勝手な想像ですが、彼はこのレベルがめちゃくちゃ高いと思います。
ほんとに微風とかは、異次元に速かったので、このMAXってやつの精度はバリ高かったでしょう。
意識してたこと②艇速を全く意識しないで、スピードを保つ(平均の向上)
これは言い換えたら、遅い瞬間を作らないってことでしょうか。
これを帆走練習で意識できてる人って少ないと思います。
みんなMAXを上げることに躍起になってる気がします。
実際に、彼はどんだけスタート失敗しても必ず順位を上げていましたが、それは平均の艇速が常人を遥かに上回っていたからでしょう。
彼の走りを見ると、周りを見ながらでも、しっかりスピードを出せています。これは僕がほんまにできんかったことなんですが、レースになったらまじで大事なのでぜひ意識してみて欲しいです。
現役の時に知りたかった。。。。笑
意識してたこと③自分の中に計器をもつこと
これは例えば、4mの風ならMAXスピードはこれくらいやなあとか、ここまでスピードついたら次は角度に変えていけるなあとか、ってことを感じれるようになることらしいです。
やばいですね。
こんなやつと同じ土俵で戦ってたかと思うと、自分が情けなくなります。
この能力はまじで卓越してた気がします。
初めて乗った船でもちゃんと走らせられてしかもチューニングをいじったりできてたんですが、それはこの能力があったからという気がします。
この能力を養うには、乗り込むしかないらしいです、、笑
練習時間は限られてるので、できるだけ同じ艇に乗るとか、この計器の精度を上げれるように工夫すると良いんじゃないでしょうか。
+α&まとめ
この①~③の上で、①と②を行き来しながら練習していたらしいです。
ああ絶対速くなりそう、、
そのうえで③があるらしいです。
1艇で走ってても今日は速いなとかわかるようになれば良いらしいです(そりゃはええわ)。
それに加えて、クルーと積極的にコミュニケーションをとります。
具体的な数字を使って、メインの開き何%かとか、今ドライブしてるよとか、
お互いに共有してスピード感覚を養い、すり合わせていたらしいです。
ということで、まじで速くなりそうなマインドセットを確立しています。
一人で上手くなるわけでもなく、しっかりとペアと共有している点も、強い選手たる所以な気がします。
ヨットは結局、理論だけでも、乗り込むだけでもあかんくて、両方を積み上げる必要があるということです(とても共感)。
仏セーラー
つぎに紹介するのは、某旧帝大の同期です。
最後のインカレでもしっかりと前を走っていました。
仏のような人物です。三回生のときのインカレでブランケをかけてしまったときに謝ったら、「そこにいた自分が悪い」と言われました。すごすぎる。仏。
どんな大会にいっても積極的に情報収集する姿が印象的で、社会人や京大の選手にもいろいろ話を聞いてたように思います。そりゃ速くなりますね。
そんな彼が意識してたことをちょこっと書かせていただきます。
ばちくそ悔しかった七代戦
整備
速くなるための整備です。
やれば速くなるのに、やってない人多いんじゃないでしょうか。
かくいう僕もインカレになるまで全然拘れてなかったです。。。
たとえば、船底を磨くとか、無駄な艤装を省いて船を軽くしたり、乗りやすいシステム変更したり、、
これらはやるだけで確実に艇速が上がります。
やれば速くなるのにみんながやっていないこと。
そーゆーところを詰めてるっていうのは、まじで重要なことやし、これが最初に出てくる彼はほんとにすごい。
僕が2回生のときのインカレで、京大スナイプは残り2点で入賞を逃しました。
その時の最終レース、僕らはランチャートラブルで順位を上げれずにいました。
そういうことです。どんだけインカレに懸けれるかって、整備とか誰でもできるけどやってないとこにどれだけ投資できるかってことやと思います。
海上にいる間は常にベストメイキング
海上に出たら、常にセール・乗艇位置・ヘルムをベストだと思うところで表現し続けるらしいです。
まじで速くなりそう、、、。
「海上にいる間」ってのが肝ですかね。
クローズの時とかじゃないんですね。
こうすることで、風に対してどんな角度で走ってもベストを出せるようになるらしいです。しかもレース中にそれを再現できる。彼にリーチングで上突破されたのも納得です。
一定のハイクアウト
もうまじで大事です。
一定のハイクアウトができていない人は動くたびに起こせるパワーが変化してしまいます。
一定のハイクアウトをすることで、船は安定して走るようになる、とのことです。
みんなハイクアウトとか軽視しがちな気がします。
この2月3月にいろいろな大学の練習を見に行きましたが、ハイクアウト量・質ともにぶれている大学が多かったです。一方の早稲田とかって、ハイクアウトまじできれいです。まじで。しっかり筋トレして、しっかり反りましょう笑
とにかく試す
コントロールロープやセッティング、船の走るアングル(例えばランのアングルとか)をとにかく試す。
そして、それに対するフィーリングと物理的な変化とを照らし合わせて、ペアと話し合うらしいです。ここもペアとっていうのがとても良いですね。1人で感じれる変化よりも2人で感じれる変化の方が多いですし、何より客観性が増します。そして、再現性も上がります。
実際かれらペアの会話量はかなり多かったようなイメージがあります。
そして、速くなった変化だけじゃなく、遅くなった変化も蓄積していくらしいです。
何をどういじったら遅くなったのか。これも非常に大事です。遅い時に、何があかんくて遅いのか。どこをいじったら速くなるのかっていうオプションが必然的に増えていくでしょう。
「試す」という行為は速くなるために必要不可欠やと思います。
そして、試したあとのフィードバックの質とその蓄積量がとても大事なんやと思いました。最初に紹介した知識のインプットということも、ここに繋がってくると思うのでぜひリンクさせて考えてみてください。
まとめ
今回は、僕含めて全部で4人について書くつもりだったんですが、意外と多くなってしまって、半分で終わってしまいました笑
残りの2人は次の記事に書きます。
コロナのうちにいろいろ調べて、良い感じのマインドセットを作れるとコロナ明けのブースト力が上がるんじゃないでしょうか。