こんにちは。
どの記事が多く読まれているかってのは、グーグルの機能で見ることができるんですけど、スタートに関する記事が思ったよりも読まれてて。
あとはスナイプのメインシェイプまとめとかですかね。
やっぱりスタートで悩む人は多いってことなんですかね。
ヨットレースの大部分はスタートで決まってしまうから当たり前かもしれないけど。
でも、ただなんとなくスタート練習してても、スタートは全然上手くなりません。
滑り(帆走)とかだと、練習の意図は艇速を上げることなので単純なんですけど、スタート練習はもっと要素がたくさんあるように思います。
なので、一連のスタートの中でどこにフォーカスして練習していくのか意図をはっきりさせないとなかなか効率は上がりませんし、時間の無駄になってしまいます。
最近、いろんな大学の練習を見に行ってそれは強く思いますね。
ということで、この記事では、スタ練の効率を頑張ってあげようぜって内容で書きたいと思います。
練習効率に関わる2大要素
まず、スタート練習の効率上げようぜってなった時に考えなあかんポイントは大きく分けて2つあるんじゃないでしょうか(どんな練習でもそうか)。
1つめは、スタ練自体のやり方ですね。
一口にスタ練と言っても、ラインの長さとか時間間隔とか、上マークつけるのかとか、いろいろいじれる要素があります。
たとえば、ラインを短くすれば、自ずと混戦ができます。そこで良いスタートできるやつはきっと待つ技術があるんじゃないでしょうか。つまり、ラインを狭めれば待つ技術を意識した練習ができるわけです。
ただ、混むと自分のフリーウォーターを確保するのに必死になって上に稼ぎまくり前に飛び出してしまう人もいるでしょう。ある程度の技量を持った集団でないと、ゼネリコが連発して練習にならない可能性もあります。
そこらへんを加味して、どういうスタ練をするか?で効率はだいぶ変わると思います。
つまり、何を意識したスタート練習をするかってことですね。
2つめは、ヨットに乗っているそれぞれが、どんな意識で毎回のスタートに臨むかってことですね。
ただ漠然とスタートに臨むのでもまあいいんですが、、、
たとえば、ウェイティング技術が弱いから早めに並んでみようとか、加速が苦手だからすいてるところから出ようとか、いろいろあると思います。
これ読んでたらめちゃくちゃ当たり前に感じると思うんですけど、できてる人まじで少ないと思いますよ。まじで。
毎回のスタートで、目的をもってスタートすれば、効率はまじで上がりますね、当たり前です。
では一体なにを意識したら良いのでしょうか。
というより、意識すべき要素として、何が考えられるのでしょうか。
スタ練で意識できること
スタートを段階ごとに分けて考えてみます。
1.~スタート5分前
2.スタート5分前~ラインに並ぶまで
3.ラインに並んでから加速するまで
4.加速
5.加速した後に生き残る
くらいですかね?
どれを意識するかで、練習方法も意識も大きく変わると思います。
では具体的にどう変わるんでしょうか。
ここでは、全てのパターンを挙げきることができないので、いくつかの例を基に話を進めます。
1.スタート5分前より前
この時間にしてることって、風の観察とか、潮を測ったりとか、いわゆるスタート前のルーティーンと言われるやつですね。
これは普段のスタート練習では本格的にはやらないと思います。
上マークがないのに遠くのブロー観察しても意味ないですからね。
なのでもし、スタートのルーティーンを確認したいとか、本番と同じ流れでスタートする練習がしたいとなれば、大きめのコース練習を組む方が良いと思います。
ただ、ルーティーンを体にしみこませたいのなら、スタートのサイクルを7分とか8分してやってみても良いかもしれませんが(僕はおすすめしないですけど)。
2.スタート5分前からラインに並ぶまで
この時間は本番なら、ラインをうろちょろしながら、並ぶ位置を探してると思います。
①スタ練の方法
まず、スタートのサイクルが5分以下の場合、この時間はとても短くなります。
なので、どこに入ろうかなあ的な時間はほぼなくなるでしょう。
もしラインの混み具合や有利不利と自分の技量をもとにどこに入るのが無難か?といった練習をしたいなら、スタートの間隔が最低5分くらい欲しいですね。
ただこれをしたいなら、ある程度の艇数が必要になるので、艇数が少ないところは合同練とかをしたら良いと思います。
その他、ラインの見通しを取り忘れた!とか、ピンダウンした方が良かったかも!みたいなときに、スタート何分前までなら間に合うのかといった練習もできると思います。
この時間をわざわざスタ練でする必要がないと思う場合は、サイクルを短くすれば良いでしょう。
②個人の意識
この時間に意識できるのは、主なものとして、どこに並ぶか?とどれくらい待つのが上手いか?でしょうか。
並ぶ位置は、前記の通り、ラインのいろんな情報と自分の技量から、無難な位置を見つけたり、どこまで攻めれるのかを探ったら良い練習になると思います。
待つ上手さについて。
これは、結構本番に関わってきますかね。
たとえば、待つのが苦手(ウェイティングのハンドリングが苦手)な場合、本番で先に待つことはしないでしょうね。きっと後入りすると思います。それなのに、スタ練の時に、ライン形成の初期に並び始めるのは、練習として無意味です。本番で自信をもって後入りできるように、スタ練のときから後入りの練習(どれくらいの隙間なら入れるのかとか)をしていくべきです。インカレ直前とかならなおさらでしょう。
これは、後入り専門の人の話ですが、その逆もまたしかりです。
一方で、シーズンの最初とかでまだ時間があるのなら、自分たちが苦手な方を試して、苦手を克服するようにしたら良いと思います(最終的には、自分たちの得意な形を確定して練習できるとよいと思います)。
3.ラインに並んでから加速するまで
この時間には、周りの船と駆け引きしながら、自分のポジションを作っていくと思います。
①スタ練の方法
この時間は、普通のスタ練のサイクルなら確保できると思います。ただ4分サイクルがギリギリでそれ以下になると、駆け引きする間もなくスタートになっちゃうので、ウェイティング中の位置取りは練習できないでしょう。
また、上でも書きましたが、いかにポジショニングするかが大事な時間なので、その効率を上げるのに、ラインを短くするのはアリだと思います(上記参照)。ただ、ラインの把握能力なんかは試されないので、本番のスタートとは雰囲気が変わります。ポジショニングに特化した練習になることを意識しておくと良いでしょう。
また、小松コーチ特集が載っているいつかのKAZI(笑)で紹介されていた、ボックススタートなんかも試すといいと思います(わからん人は聞いてください)。
逆にラインを伸ばせば、待つのは簡単になるので、より加速やライン把握能力に重きを置いた練習になるでしょう。
②個人の意識
では、ポジショニングでそれぞれの艇は何を意識できるのか。
まず、単純に待つ技術ですよね。自分が流されてるのか、それとも良く止まれてるのか。
また、後ろから入ってくる艇をどうやってブロックするのか?その方法も試せます。
そして最も大事なのは、加速をし始めるポジショニングです。
この僕の中での理想はこの記事に書いてます。
自分たちがどういったポジションから加速すれば最も成功するのかってのを、何個かパターンをもって意識的に練習したりすると、絶対に死んでしまう位置があらかじめ察知できるようになったりします。
この時間の意識はどんなスタ練でもできるので絶対にした方が良いです。
4.加速
①スタ練の方法
これはあんまり思いつかないですね、、、
強いていうなら、ラインが短くなるほど、加速するスペースは短くなって難しくなります。
②個人の意識
どういう加速をするのか、それを試すのが重要です。
ただ、加速について反省するときに意識しないといけないのが、加速動作をミスったのか、加速を始めるタイミングが悪かったのか、加速を始めるポジショニングが悪かったからなのか、それともそもそも下にくっついてたのか、といった加速にまつわる要素のどれが上手くいかんかったのかを考えることです。
よく加速が苦手なんですよみたいな人がいますが、だいたいの場合は加速を始める時点で死亡してます。
加速がダメなんじゃなくて、加速に関わるどこがダメなのかを把握するのがとても大事です。
5.加速した後に生き残る
スタート直後の帆走は死ぬほど重要です。
ここでバウを出せれば、レースが本当に楽になります。
①スタ練の方法
サイクルが短い場合は、すぐにラインに戻らないといけないので、ここの練習ができません。スタート直後の走りの練習がしたければある程度の間隔が必要です。
この走りの練習がしたかったら、スタート後例えば1分は走ることをルールとして決めておくと、良いと思います。
短い上マークを付けて強制的に走らせるのも良いでしょう。
②個人の意識
ここで意識すべきことはとにかく本番と同じように走ることでしょうか。
死んでもバウを出せるように、集中して走らせます。
スタートで死んでしまった場合でも、そこで練習を辞めてしまったら何の意味もないです。本番でも死ぬことはあります。その良い練習になります。
どうすれば第一線に速く復帰できるのかを練習した奴としなかった奴では、成績の安定感がまじで違ってくるんじゃないでしょうか。
最後に
まあいろいろと書きましたがこれが考えられるすべてではないです。
今のペア、自分の技量、チームが何を一番課題にしているのかを把握して練習を組んでいったら良いと思います。
あと、項目として書き忘れていましたが、ラインがあまりにも傾いていたり、アンカー打つのが遅いとまじで練習になりません。選手の意識ももちろんですが、レスキューの運営の質で練習効率はまじで変わります。レスキューに乗ってる人も練習を作ってるんだという意識でやれると良いですね。