この記事では、前回の記事を受けて、どうやったらインカレで走る選手になれるのかを書いていきます。つまり、速くて遅くない選手になるために、できることを書いていきます。
僕自身がどんな感じでやっていたかは、こちらの記事をご覧ください。
「速くなる」こと
速くなることについては、いつも練習していることですね。
これを意識していない人はいないでしょう。
これを少しでも助けるために技術編を書いているので、速くなるためにそちらを参照してください。
「遅くないこと」ができない理由
遅くないということができている選手はめちゃくちゃ多いと言いましたが、それはなぜでしょうか。
レース中に緊張してメインを引きすぎたり、ヒールトリムが荒くなったりすることは、思ってるよりも多いのではないでしょうか。
また、周りの艇が気になって、帆走練習中のスピードを出せていないことも良くあります。
勝たなきゃいけないというプレッシャーから、博打を打ってしまうこともありますね。
これらに共通する原因は何でしょうか?
一つ言えるのは、一人で落ち着いてプレーしてれば、やらかさないであろうミスであるということです。
要は、メンタル面が原因のかなりの部分を占めていると考えられます。
またまた、メンタルかよって感じですね、、、
一般にメンタルと言えば、技術的な要素よりも向上させにくいイメージがありますが、一概にそうとも言えません。実際にプロの世界でも、メンタルトレーニングは積極的に導入されています。
では、遅くないを実現するためのメンタルはどうやったら手に入るのでしょうか。
「遅くない」を実現するために
遅くないことを実現するために必要やと思っていたメンタルについては、このシリーズの③に書きます。
簡単に言えば、他艇やらプレッシャーやらの外的な要因に惑わされることなく、やるべきことをやれる、そういったメンタルです。
ここでは、実際に練習で何が意識できるかということを書いていきます。
1.レースと練習でのギャップを把握する
まず、遅くないことを実現しようと思ったら、自分がレース中になぜ速く走れていないのかを把握する必要があります。そこが全てのスタートです。つまり、練習中とレース中の自分の走りの違いを言葉にするということです。
上で書いているようなことはその例の一部です。
これをやる上でとても大切なのが、練習中に速く走れてるときの状態をまず言葉にするということですかね。自分のベストを出せている時は、それができてるのが当たり前なのでわざわざ言葉に落とし込む必要をあまり感じません。
でも、それをしっかりと言葉にしたらどうなるでしょうか。
レース中になんか遅いなと思ったときに、速かった自分と今の遅い自分を比べることができます。漠然と遅いという事実を、分析することができます。それがあって初めて、自分がどういう時に遅くなるのかわかり、対策を立てることが可能となります。
そして、そのギャップを小さくしていく作業によって、「遅くない」ということを実現できます。
2.ギャップを埋めるためにできること
ではギャップを埋めるために練習で何ができるのでしょうか。
レース中に遅くなる原因は人それぞれだと思うので一概に正解を提示することはできませんが、役に立つであろうことを書いてみます。
ギャップを埋めようと思ったら、二つのベクトルが考えられます。
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一つは、練習の走りをレース中の走りに近づけること。
もう一つは、レース中の走りを練習の走りに近づけること。
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二つ目に関して言えば、またまたほとんどがメンタル的なことになるので、そっちはメンタルの記事に書こうと思います。
ここでは、練習中の走りをいかにレース中の走りに近づけるのかということについてみていきます。特に大事な帆走練習とコース練習でできることを考えてみます。
帆走練習でできること
レース中は帆走練習と違って、周りが気になります。ミートする船もあるだろうし、ブローも気になるし、仲間がどこを走ってるのかも気になります。
でもこれって帆走練習中気にならないっすよね?これが、練習とレースの違いやと思ってます。練習中に気にならないことをレース中に気にし始めたらそりゃ遅いわけです。
なので、練習中にもレースで気にすることを気にしてしまおうということです。
僕は、帆走練習中に敢えて周りを見たり、次のブローをクルーと探したりしてました。そうすることで、練習中もレースの時と同じような状況を作れます。その状態で、帆走に100%集中している艇と同じ速度で走れれば、レースでは絶対勝てる、そう思って練習していました。
コース練習でできること
帆走練習では、レース中に意識するようなことを意識したら良いと書きました。しかし、コース練習になれば順位がかかってくるので上で書いたような要素は自ずと意識されます。
それでは、レース本番とコース練習では何が一番違うのでしょうか。
まず、メンタルとかは抜きにして艇数が違います。ということはミートする船の数も少なければ、ミスった後のリカバリーも容易です。考えるべきことは、レース中よりも圧倒的に少なくなりますし、本番でできないようなこと(例えば、下ピンスタートミスってからの即タックして5艇のケツ切ってフレッシュとか)もできてしまいます。
なので、一つ一つの動きや判断に対する緊張感がレースの時と比べて比較的小さいです。ここがギャップです。
レースでできないことが、コース練ではできてしまいます。致命的なミスが致命的ではなくなってしまいます。そこのギャップを埋めるために、レースでやらないことはやらないということを徹底する。これは、練習でのパフォーマンスをレースでのそれと近づける上で重要なのではないでしょうか。
コース練だからできてしまう逃げをせずに、あえて厳しくレース中と同じことをすることによって、今まで見えてこなかったピンチに対する打開策も見つかってくるものです。
次に、コース練習とレースでは、メンタルも違いますね。
レース本番でなってしまう悪いメンタルは人それぞれやと思います。
ただ、その悪い要素を練習ではそんなに持っていないことが多いです。そこのギャップ埋めてあげるように、意識してみると良いかもしれません。要は、練習中に、レースでの悪いメンタルを自分から作っていくということです。
僕の場合、こいつには勝たなきゃいけないみたいなメンタルが勝手に盛り上がってしまって、変なことをするパターンが多いんですけど、練習でも敢えて自分にこいつには負けたらあかんみたいな感じではっぱをかけたりしました。その悪いメンタルになった時にどういうミスをしやすいかが、完璧ではなくても疑似体験できます。
これで100%本番で走れるようになるわけではありませんが、意識してみても良いと思います。
まとめ
インカレで強い選手つまり速くて遅くない選手になるためには、当たり前ですが、速いことと遅くないことを追求したら良いです。
速くなるには技術的な向上が必要で、遅くなくなるためにはメンタル的な向上が必要であり、そのために練習でのパフォーマンスをレース中に近づける方法をいくつか挙げました。
次の記事では、インカレで本番で高いパフォーマンスを発揮できるようなメンタルがどのようなものか書いていきます。