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もと京大スナイプリーダーが技術・チーム作りを発信

スナイプのフォアテンション

今回は、スナイプのフォアテンションです。

 

スナイプのフォアテンションは測定不能なくらいに緩いですね笑

これが、帆走にどのように影響するのか。

それを簡単に見ていきましょう。

 

まず、

・フォアが緩いほど、ジブのラフは深くなり、エントリーは緩くなる

・フォアがきついほど、ジブのラフは浅くなり、エントリーはきつくなる

ということが起こります。

 

なので、

・フォアが緩いほど、失速しにくく、角度はとりにくい(角度よりスピード重視)

・フォアがきついほど、失速しやすく、角度はとりやすい(スピードより角度重視)

と一般的に言われています。

 

これを考慮して、フォアテンションをいじってあげれば良いわけです。

前述の通り、スナイプのデフォのフォアテンションはないに等しいです。

デフォの値よりも、メインシートの引き具合やプラーが大事で、それらを用いて簡単に調節することができます。

(メインシート・アフタープラーを引けば、サギングは減る。フォアプラーを引けば、増える。)

 

なので、チューニングの値の中で最もどうでも良い値であると思われます。

チューニングテーブルの値の中に収まっていれば、なんでもいいです。

社会人の中にはもはや、フォアテンションを測らないという人もいるくらいです。

 

そんなフォアテンションですが、個人的に二つだけ、こだわっているコンディションがあるので、紹介します。

 

①微風のクローズ

②バングシーティングのクローズ

 

 

①微風のクローズ

 

微風のクローズでは、風が弱いので、セールに、

風をたくさん入れて

風をたくさん出す

ことをしたいです。

 

風はジブから入ってきます。

ジブのラフから入ってきます。

ジブのラフが緩ければたくさん風は入ってきます。

フォアテンションをゆるくしてあげれば、風がたくさん入ってきます。スピードを殺さずに走れます。

 

そのために、フォアプラーを入れます。

 

テンションを抜いても、フォアのテンションは落ちますが、同時にベンドも減って、メインが閉じてしまいます。

 

なので、フォアプラーを入れて、サギングを増やすほうがベターです。

ベンドも増えて、メインが開き、一石二鳥です。

 

セールに入る風が増えると同時に、失速もしにくくなるので、走りやすくもなります。

 

 

②バングシーティングのクローズ

 

トラベラー派の人は読まなくていいです笑

 

バングシーティングの場合、バングを入れることによって、サギングします。

そうすると、ジブが後方に移動して、メインとのオーバーラップが増え、パワーが増してしまいます。

また、ジブのラフが深くなって、パワーが増してしまいます。

 

なので、サギングを減らさないと、せっかくバングでデパワーしたいのに、うまくデパワーできません。

 

そのために、アフタープラーを入れます。

 

これによって、サギングが減り、適切にセールが浅くなって、デパワーして走れるという原理です。

 

ついでに言っておくと、トラベラーシーティングの場合は、メインシートでメインセールのシェイプを作るので、マストは前に押されず、サギングすることはありません。むしろ、メインシートを引くほどサギングは減ります。

 

なので、トラベラーの場合は、アフタープラーは基本的にカットして走ります(余程波がある場合は入れる)。

 

 

結論

 

丘でのフォアテンションはどうでもいい。

微風のクローズはフォアプラーを入れてサギングを作る。

バングで走る場合は、アフタープラーを入れて、サギングを減らす。

 

これが、僕が現役時代に考えていたことです。

さらなる発見があれば、ぜひ教えて欲しいです。