本日は、スタートのウェイティング技術と防衛について書きます。
個人的にスタートは結構好きで、夏くらいからほぼ第一線でフル加速して出れるようになりました。
インカレも、鬼下スタだった1レースを除いて、周りのどの船よりも高くスタートできたので、参考にしてみてください。
ウェイティングのハンドリング
気を付けていたこと
待っている時に気を付けていたのは、
・下に流れないこと
・いつでも舵が利くようなスピードの中で最も遅いスピードを保つこと
です。
下に流れてしまったら、十分なフリーウォーターを持てずに死んでしまいます。
まずは、流れないように待てるのが大事です。
言語化と可視化が難しい技術ですが、自分なりに拘って死んでも流れないような技術を確立した方がいいです。
簡単に死んでしまったら、レース以前の話ですからね。
いつでもハンドリングできる遅いスピードを保つとは、いつでも前にも出れるしベアできるし、舵を切れば船が言うことを聞く状態です。
船が遅すぎたら、舵は利かず最終的には止まって下に鬼のように流れます。
逆に速すぎれば、舵は利きますが、どんどん前に出てしまって、ラインを上げてしまうことになります。
この止まらない、コントロールの利くギリギリの速度を保ちます。
相手が下を狙ってきても素早く対処できますし、下の船が稼いできてもすぐに自分も稼げます。
ハンドリング
では、実際にそのスピードをどう保つのか。
ひたすらラフとベアを繰り返します。
ウェイティングの時は、ベアするほどスピードが出ますし、ラフするほどスピードがなくなります。
それを使って、先述のギリギリの速度を保ちます。
動作するときは舵を使う前に体を動かしてヘルムを作り、それから舵を使うというかついていかす方が良いですが、ウェイティングの時は舵とセールだけでやります。
よほど大きく上に稼ぐ時や微風の時を除き、普通の風のレースなら舵とセールだけで待てます。
メインを入れればウェザーが入るし、ジブを入れればリーが入ります。
そのバランスでラフベアを繰り返します。
といっても、ベアするときに必ずジブを入れる必要はないです。
メインを抜くことによっても、ウェザーはなくなるので、上った後メインを抜きつつ舵をベア方向に切れば、流れずにベアできます。
（不必要にジブを入れると、ジブに風が当たって下にバウが下に押され流れるので注意が必要。）
とまあこんな感じで待ちます笑
とにかく上るときにメインを引いて、ベアの時に出す。
クルーは大きくすぐにベアしたいときや、上りすぎたときにジブをがっつり入れ、それ以外は半シバー（リーチだけ風が入っていて残りはシバー）で待ちます。
やっぱり感覚的なところが多くて、説明がくそですね笑
微風や強風の時はちょっとしたコツを知ってたりすると楽に待てます。
興味があれば、直接聞いてください。
フリーウォーターの防衛
後ろから入ってくるやつに対する防衛と、下にいるやつが稼いできたときにする防衛に分けて考えます。
１．後ろから入ってくるやつを防ぐ
基本的には、下にルームを持っていればいるほど狙われます（当たり前）。
怒鳴っても入られるときは入られます。
なので、必要最低限のフリーウォーターを持っておけば良いです。
一人で欲張ってたくさんフリーウォーターを持っていても、すぐ入られて殺されるだけです。
その最低限のルームを持ったうえで、どう後入りを防ぐか。
下に相手が来ようとしたら、ベアして入られるスペースを潰します。
この時にスピードをつけるためジブをしっかり合わせます。
相手が諦めるころに、メインを引きながらラフして、ほぼポートまで上って上に稼ぎます（前にも余裕があって、勢いをつけたかったらヒールも入れます）。
スピードが完全に止まる前に、メインを抜きながら思い切り舵をベア方向に切って元の角度に戻します。
それで戻らないくらいまでラフしてる場合は、逆ジブを入れます。
さらにベア方向にスカリングするとすぐ戻れます。
また、最後の勢いでできるだけ上に稼ぎたい場合は、真上に向いたくらいでラフ方向にスカリングします。
こうすることで、スピードが完全に止まる前に上に稼げる量が多くなります。
その後、逆ジブを入れて、ベア方向に一発だけ思いっきり舵を切ります。
この時にベア方向にスカリングすると42条違反になるので一発大きく切るだけにしましょう。
これを使うと死ぬほど上に稼げます。
基本的にこれで守れます。
とここまで説明してきたんですけど、最終的に僕らはこれが必要なくなりました。
防衛をしなくても下を狙われない夢のような方法を見つけました笑
まあめっちゃ単純なんですけど。
この方法については②で話します。
２．下の船が稼いできたときに生き残る
基本的には、後ろから入ってくる場合と同様です。
下の船がジブを入れた瞬間にこっちもジブを入れてベアし稼ぐ準備をします。
稼いで来たらそれに合わせてラフし、殺されないようにします。
下の船の挙動を見とくのがとても大事です。
発見が遅れると気づいた時には死んでしまいます。
クルーとスキッパーで役割分担して防衛すると良いでしょう。
ここまでウェイティング技術と防衛について考えてみました。
スタートの②では、ウェイティングするポジションについて深堀りしてみます。
