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もと京大スナイプリーダーが技術・チーム作りを発信

東工大インタビュー①~33年ぶりの全日本出場&創部至上初のクラス入賞~

和歌山インカレが終わって早くも2か月が経ってしまいました。

前回の記事で、東工大の記事を書きます!と言ってから、ずいぶんとだらだらとしてしまって、、、

 

ご存じの通り、東工大スナイプチームは今年度のインカレで、

 

33年ぶりの出場と創部以来初の入賞

 

という快挙を成し遂げ、全国にその名を轟かせました。

 

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東工大スナイプチーム

 

 

今回は、そんな東工大の主将とスナイプリーダーに話を聞く機会をいただいたので、そのお話をまとめたいと思います。

(あいだを取り持ってくれたお二方ありがとうございました!)

 

いつも通り、僕の独断と偏見だらけなのはご容赦ください。

 

結論を先取りすると、

・練習時間への圧倒的なこだわり

・自己(自チーム)の現状把握とそれに見合った取り組み

この二つがずば抜けてたのかなと思います。

 

では、さっそくインタビューの内容に入っていきます。

 

 

 

 

東工大の近年の成績

まずは、ここ最近の東工大スナイプの成績を振り返ってみましょう。

主に、関東の春インと秋インの結果を見ていきます。

 

2017年度

 春イン予選:14/15位

 秋イン予選:9/15位(敗退)

 

この代は、秋インの予選で惜しくも敗退。

 

※関東では、他水域と違って全日本インカレに出るための予選が、「予選」と「決勝」に分かれています。予選を突破した7校が決勝に進み、シード校を交え、勝ち抜いた8校が全日本インカレへの出場権を獲得します。

 

2018年度

 春イン予選:5/15位(突破)

 春イン決勝:15/15位

 秋イン予選:8/15位(敗退)

 

この代では、春インで決勝に進んだものの、秋インで惜しくも敗退。

この惜しい経験が東工大の雰囲気を変える(後述)。

秋イン決勝進出を目標に。

 

2019年度

 春イン予選:3/15位(突破)

 春イン決勝:13/15位

 秋イン予選:2/15位(突破)

 秋イン決勝:11/15位

 

この代でついに、念願の秋イン決勝進出。

全員が一番艇の成績なら全日本出場もできていたという事実から、チーム全体が全日本をより近くに意識するように。

「全日本出場」を目標といえるくらいに自信がつく。

 

2020年度

春インはコロナ禍でキャンセル。

 秋イン予選:4/15位(突破)

 秋イン決勝:8/15位(33年ぶりの突破)

 

秋インの決勝を突破し、33年ぶりに全日本インカレへの切符を手にする。

(このレガッタは強風ということもあり実力差が如実に出たとかなんとか)

そして、33年ぶりの全日本インカレで4位入賞。

 

こうして時系列でみてみると、まさに右肩上がりで成長してきたのがわかります。

 

春も秋も予選敗退の2017年度

春イン決勝進出の2018年度

秋イン決勝進出の2019年度

全日本インカレ出場&入賞の2020年度

 

2017~2019年まで着実に一歩ずつステージが上がっているのがわかると思います。

2020年度に関しては、上り幅がすごすぎますが、、、、。笑

 

では、この躍進を支えたのはなんだったのでしょうか。

ここから、インタビューしたお話をもとに、まとめてみたいと思います。

 

練習時間は?

まずは練習時間。

インタビューの中で最も言及されていたのが、この練習時間です。

 

練習時間にとにかく、もうマジで真剣に本気で向き合ってきたのが、zoom越しに伝わってきました。

では、何がきっかけでこだわるようになったのか?

そして、具体的にどういったことに取り組んだのか?

見ていきましょう。

 

きっかけ①

上で近年の成績を見ましたが、注目してほしいのは、2018年度の秋イン予選です。

7位までが決勝進出のところ、惜しくも8位。この悔しい経験が東工大の意識に大きな変化をもたらしたようです。

そして、この意識改革に一役買ったのが、その年のインカレ直後のKAZI12月号。早稲田の小松コーチのコーチングメソッドが特集されているものです。

 

KAZI 2018年12月号 (舵)

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ここでは具体的な練習方法も書かれていますが、東工大に刺さったのは、何よりも練習時間の大事さ。

練習量は、量と質の二つで決まる。日本一になるには、日本一の練習量が必要。

当時の東工大の主将そしてクラスリーダーは、シンプルなこの真理を愚直に実行に移したようです。

 

きっかけ②

今度は、2019年度の成績を見てみましょう。

ここでは、悲願の秋イン決勝進出を決めています。2018年度から始まった練習量へのこだわりが早くも結果として現れています(もちろん時間だけではありませんが)。

これが、練習時間への徹底的なこだわりへとつながっていきます。

やはり、結果が「見える」というのは、継続にも、モチベーションにもとても重要な要素になりますね。

 

取り組み①

では具体的に何を取り組んだのか?

基本的に、ハーバーが定める出艇可能時間は常に海上にいる。

というシンプルな原則を徹底したようです。それまでは、昼休みにも着艇していたようですが、それも失くして文字通りずっと海の上。これによって圧倒的な練習時間を確保しました。

今年に関して言えば、四年生が多かったこともあり、インカレの前には平日もかなり練習していたようです。ここには書けないようなことも、?

 

取り組み②

①は、直接的に量を増やす方法ですが、ここでは、それを可能にした取り組みに触れてみます。

特に今年に関しては、コロナ禍で合宿禁止となると、通いでの練習になります。そんな中、どうすればそんな練習時間を確保できるのでしょうか。従来通りのことをしていたら、帰るのが遅くなって次の日の練習に支障をきたします。

そこで、今までは陸上でしていたミーティングを海上でするようにしました。これによって、陸での時間を削り、解散時間が早まった。そして、練習量を削ることなく、通い続けることができた。

「練習量」という確かな指針があり、それに応じて従来のスタイルを変化させることが、アブノーマルな状況下でも練習時間を確保することに繋がっています。

 

取り組み③

さらに、練習時間が長くても練習に来たくなるような細かな取り組みを他にもたくさんしていました。東工大のカラーとして、部活より学業を優先する風潮があるようです(当たり前か)。その風潮の中で、私大並みもしくはそれ以上の練習時間を確保するのは並大抵のことではなかったと思います。

特にモチベーションの下がりやすい下級生をケアして、出艇数を増やし下級生の乗艇時間を増やすのは、当たり前かもしれないけれど、徹底するのは難しいです。

さらに、部に来たくなるような和気あいあいとした雰囲気作りを心がけ、練習内容決めに多数決を取り入れたりもしたようです。

 

ここには、書ききることができませんが、そういった、「練習量」という指針と、それを可能にする細かな取り組み、という両輪をうまく回せたことが、結果につながったのではないでしょうか。

 

おわりに

 一世を風靡した東工大へのインタビュー記事①ということで、近年の成績と練習時間への徹底的なこだわりについてみてきました。

 

次回の記事では、他の要素にも焦点を当て、東工大の強さの秘密にさらに迫ってみたいと思います。