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もと京大スナイプリーダーが技術・チーム作りを発信

コースの引き方④振れ海面

海風に引き続き、振れ海面について考えます。

 

主に、陸から吹いている風を想定して話を進めます。

 

 

特徴

特徴としては、

 

・ブロー性

・ブローによる風速の強弱、シフトが大きい

・たまに風軸も変わる

 

くらいかな。

 

基本的にこの風は、地形の影響を受けています。

ブローによって、伸びたり伸びられたりします。

ブローを掴めるかどうかが死ぬほど大事です。

 

そのブローによって、伸びるパターンはどれくらいあるのでしょうか。

 

①相手より下にいてブロー(へダー)に入る
②相手より上にいてブロー(リフト)に入る
③相手より長くブローに入ってる(へダーでもリフトでも)
④ブロー(リフト )から抜けた時に相手よりも下にいる

 

これくらいが考えられると思います。

 

これらを有効に使うためにどういったポジショニングをしたら良いかを考えます。

 

前提として、ブローがある程度見えることが大事なのは悪しからず。

 

①相手より下にいてブロー(ヘダー)に入る

これをするために何をしたらよいか。

 

先手を打ったら良いですね。

 

相手よりも先にブローを見つけて、先にそっちに向かって走れば、良いです。

 

基本的には、左にあるブローは左から来てて右はその逆です。

なので、相手よりも先にブローに侵入できればその時点でゲインできます。

 

たまに、右から左に流れてて、左海面に右ブローがあるみたいなことはあります。

そんなときは、海面調査の段階で、変なブローとして認識し、注意しとくと良いでしょう。

その変なブローがどこから来るのか、吹き出し口を見とけば、そのミスは減らせます(僕は琵琶湖で無限にミスりました)。

 

ということで、ブローを発見したら、相手より先にぶち込みましょう。

 

②相手より上にいてブロー(リフト)に入る

 

次に来るブローがリフトってわかっているなら、相手より上にポジショニングすれば、ゲインできます。

 

しかし、前述の通り、どっちかに出していったら、そっちの風が入ることが多いので、ヘダーすることの方が多いと思います。

 

なので、相手より上で走ることになるのは、ヘダーでタックした後の方が多いかなと思います。

 

ヘダーのブローに入った時に、どこでタックするか。

それによって、どれだけ相手の上でリフトを走れるかが決まります。

 

みんながタックしてから返せば、みんなよりも高いレーンで走れて、ゲインできます。

でも、そのブローはいつか抜けるわけで、最初は高くても、ブローが抜けた後の打撃も大きく、ハイリスクハイリターンです。

 

ここらへんをどう決めるかは、個人的に、

 

・残りレグの長さ

・ブローの大きさ

 

に依存すると思っています。

 

例えば、残りレグが短く、そのブローでほぼ上マークに到達できるなら、ゲインを失う前に回航できるので、奥に出した方が良いかもしれません(オーバーしない程度に)。

 

基本的に端に出すのは良くありませんが、それが全てのコンディションに当てはまるわけではないですし、そのブローで確実に上マークにたどり着く自信があるなら、奥へ出した方がいいと思います。

 

また、基本的にはブローの中で奥にいるやつの方が良いリフトを長く受けれるので、ブローの大きさを見て、どこまで伸ばすかを決めたら良いと思います。

 

しかし、レグの序盤で欲張ってブローの奥に出しすぎると、そのあとの展開が苦しくなることが多いです。

奥に出した船が勝てるのは、上マークまで永遠にその風が続いたときだけです。

どこかで、下の船が高くなってしまう瞬間があるはずです。

なので序盤は、よほど大きなブローでない限り、行き過ぎずにタックした方が良いと思います。

 

だいぶ感覚的・経験的な話になりましたが、残りのレグ長・ブローの大きさなんかを考慮して、リフトを相対的に上で走ってゲインしてみてください。

 

このどこで返すか問題は、ヘディングを見ておくと良いことも多いです。

 

例えば、右のブローが入った時のマックス振れたヘディングを予め知っていれば、ブローの真ん中近くで返せますし、行き過ぎを防ぐことができます。

 

スタート前や前のレースでしっかり情報を集めると良いでしょう。

 

③相手より長くブローに入っている

これはもう当たり前すぎて、特に何も言うことはないですね。

 

ここについては、セオリーの記事にすこし詳しく書いたのでそっちを見てみてください。

zkstkuyc.hatenablog.com

 

 

④ブロー(リフト)から抜けた時に相手よりも下にいる

これは上で述べたリフトの話と表裏の関係ですね。

 

要は、残りのレグの長さとブローの大きさを見て、良い位置に船を置いたら良いです。

 

先述の通り、レグの序盤なら、その瞬間ブローでリフトしても、いつかは抜けてヘダーが来ることがほとんどです。

 

なので、レースの最初のブローなんかは、ブローの中でも下の方に自艇を置き、それが抜けても大丈夫なようにすると無難です。

 

また、ブローが細長くて比較的すぐ抜けてしまうようなときも、欲張って奥に行くのではなく、浅めで返すことによって、リスクを減らすことができます。

 

振れ海面はミスったやつから落ちていきます。無難な選択をし続ければ、一発でドカーンとゲインはしませんが、順位は安定するはずです。

 

 

結論

ブローが見えたら先手を打つ

ブローの奥でリフトを受ける

抜けたときのリスクを考慮する

 

インカレで勝つためには、トップはいりません。

無難な成績でまとめることが必要です。

自分なりに、ローリスクなコース展開を考えてみてください。