最後の一年、クルーからスキッパーに転向してから、特にお世話になった本について書きます。
僕はメンタルが弱く、緊張したり、イライラしたり、気性にむらがありすぎて成績=メンタルという感じでした。
全個なんかは、トップをとったレースもあれば、真ん中以下のレースもあったりして、気分のむらがえぐい選手でした。
今までのレガッタでメンタルを常に正常に保てたレガッタは、二つくらいしかないです。
常にマックスパフォーマンスをだしたいなあと思っている時に出会えた本を中心に紹介します。
かもめのジョナサン
飛行家のリチャードバックによる、飛ぶことが大好きなかもめが主人公の小説。
技を極めること、仲間の輪から外れること、そこに上り詰めないと見えない景色。
そんなものを教えてもらいました。
他人と勝負してんじゃねえ、ヨットは自分との勝負や、と思える本です。
嫌われる勇気
自己啓発でおなじみのアドラーの嫌われる勇気。
またかよと思わずに一回読んでみて欲しいです。
平易な文章で書かれていますが、自分の人生を貫くということがどれだけ自分にかかってるか、という点で厳しい教えになっています。
学びはめちゃくちゃ多いです。
「人生は連続する刹那である」
ヨットも一緒だと思います。その瞬間にどれだけ集中できるか。
それがメンタルの弱い僕が前を走るために必要やと思えました。
「夢」実現脳の作り方
あやしいタイトルの本ですね。
アメリカのトップ企業に多く採用されている、メンタルトレーニングを日本版に改訂した本です。
夢を実現するためにどれだけその夢を臨場感もって想像できるか。
フィギュアの羽生結弦選手が、オリンピック開催地に行く飛行機の中で、金メダルを獲った場面を想像して泣いていたという話を聞いたことがあります。
その想像力の大事さがわかります。
自分が決めてかかっている当たり前のゾーンをどれだけその夢に近づけられるか。
いかに自分の当たり前レベルが低いかを認識し、日々夢を追いかけようと思えた本です。
No.1メンタルトレーニング
初めて読んだメンタルトレーニングの本。
科学的なバックグラウンドはないので、かなり経験論的ですが、納得するところが多いです。
成功している選手と自分の差がわかります。
また、本番と練習で求められる力は異なり、どうしたら本番で力を出せるのかについて発想の転換ができます。
この本の影響もあって、プロのメンタルトレーナーに講習をしてもらったりしました。
日本の大学ヨット部ではほぼ初なんちゃうかなとか勝手に思ってます。
内向型人間のすごい力
これは完全に個人的な感じですね。
社交的で人とうまく話せて、協調性がある人を暗に求めている社会。
それが全てではないと気づかせてくれる本。
内向型の人にしかできないことがこの世にはたくさんある。
今までどれだけの内向型の人間が世界を変えてきたのかということがわかります。
内向型の僕にとって力が湧きだすような内容でした。
我こそは内向型やという方、またチームに内向型の人がいる人も読んでみることをおすすめします。
自分の中に毒をもて
いかにもやばそうなタイトルと表紙ですね笑
「芸術は爆発だ」の岡本太郎の考えが詰まった本です。
期待を裏切らない強烈な内容です。
僕にとっては、頭がぶん殴られたようなインパクトがありました。
ほんとにやりたいのは、いつだってきつい方の道なんやでって気づかせてくれました。
挑戦したいとき、道に迷ったときに、圧倒的な勇気をくれます。
覚悟をもってスキッパーをやろうと思えました。
ゼロ
ホリエモンの代表的な著作。
一歩を踏み出す大切さを教えてくれます。
できない理由じゃなくて、できる理由を考える。
いきなり掛け算的に飛躍しないんだから、小さくてもいいからゼロにイチを足していこう。
というような内容で、迷ったらやったろと思えます。
プレーヤーとしてに限らずリーダーをするうえでもお世話になりました。
やれる範囲から物事を選択するのではなく、勝つためにやりたいことから物事を選んでいく。
そういう風に動けたのはこの本のおかげかもしれません。
こんなとこでしょうか。
僕が最終的に落ち着いたプレーヤーとしてのスタイルは本から多分に影響を受けています。
自分が目指す理想のプレーヤーに向かって貪欲に知識を吸収しその場で実践していって欲しいと思います。