実は、リーダーになったとき、全国のどのリーダーよりも本を読むことを決めていました。
たいていの本は、自分よりも優れたその界を極めた人が書いていて、自分の小ささを思い知らせてくれます。広い世界へ連れ出してくれます。
日本一のチームのリーダーになるには、リーダーとして日本一努力しないといけません。
ヨットをやるからといって、ヨットばかりやっていても新しい考えはでてきません。
他の分野の考えを自分なりに吸収することがとても大事だと思っていました。
幸い、良いアイデアをその場で実践できる恵まれた環境にあり、本からは本当に多くのことを学ばさせてもらいました。
主に、本格的に新体制が始まる前と、リーダーとしての自分の在り方を見直した時期に必死になって読み漁りました。
リーダシップ論や組織に関わる本、哲学やメンタルトレーニング、スポーツ心理学などいろんな分野の本を読みました。
時にはローランドの本を読むこともありました。
それほど必死になって、新しい切り口を求めていたと思います。
今回はその中から、リーダーをやる上で学びが大きかった本について紹介させていただきます。
ティール組織
言わずと知れた常識をひっくり返すような組織論です。
組織の発達段階を7つに分けたうえで、最も発達した「進化型=ティール」組織について詳述し、最後にティール組織を創るプロセスが書かれています。
自主経営・全体性・存在目的を重視するこの組織像は、リーダーとしてチームを作っていくうえで一番といっていいほど影響を受けました。
体育会というある意味かたい組織において、完全にフラットな組織を創るのは難しいですが、参考になるヒントがたくさん詰まっています。
ビジョナリーカンパニー
ビジネス界では有名らしい。
たまたま図書館で手に取ったら大当たりの本でした。
世界を半世紀以上にわたってリードしてきた企業と、他の企業は根本的に何が違うのかを書いています。
利益の追求よりも、時代が変わっても不変の基本的理念(=基本的価値観+目的)を大事にするという論点が響きました。
インカレクラス優勝という目標(利益)よりも、日本一良いスナイプチームを作ろう(目的)という自分の考えが正当化されたような気がしました。
結局大事なのは、競争に勝つことではなく、自分たちに勝つことなんだと思えた良書です。
ビジョナリーカンパニー②
ビジョナリーカンパニーの続編。
良い組織が偉大な組織(前作で挙げられているような組織)になったプロセスを分析しています。
五つほどそのポイントが示されています。
個人的に響いたのはリーダー像と強みに関する部分。
リーダーには、私利私欲ではなく組織を第一に考えたより大きな視座が必要であると書かれています。
また、情熱を傾けよう!ではなくて、情熱を傾けることのできることをしよう。
つまり、最高になるためでも、最高になる意志でも計画でもなくて、自分たちが最高になれるとこに情熱をかけようということが書かれています。
組織によってあるべき姿は違うはずで、それぞれに強みがあります。
京大の強みを生かしたチームを作れば良いんやなと再認識できました。
なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか
なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか――すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる
- 作者:ロバート キーガン,リサ ラスコウ レイヒー
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2017/08/09
- メディア: 単行本
著名な発達心理学者が書いた本。
一般の組織は各人が自分の弱みを隠すことにもっぱら精を出しているとしたうえで、弱みをさらけ出せる要求の厳しい組織文化(=発達指向型組織)について心理学の視点から書いています。
実際の企業例が出てきますが、世界にはこんなすごい組織があるのかと目ん玉が飛び出しました。
完全にコピるのは不可能な気もしますが、学びはめちゃくちゃ多いです。
チームメイトが本音を言い合える文化を作るヒントがたくさんあります。
ディズニーのリーダー
9割がバイトでも最高の成果を生み出す ディズニーのリーダー 9割がバイトでもディズニーシリーズ (中経出版)
- 作者:福島 文二郎
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2014/06/24
- メディア: Kindle版
ディズニーは9割がバイトらしいです。
それでも、高いクオリティを保てている。それはなぜか?ということが平易な文章で書かれています。
部下への接し方。叱責の仕方。面談の重要性。信頼関係の築き方。
とても参考になります。
一対一の面談を増やそうと思ったのは、この本があったからかもしれません。
思考は現実化する
これはリーダーシップ論とかではなく、いわゆる自己啓発みたいな感じのジャンルになるでしょうか。
その中でもリーダーに必要なこと、リーダーが失敗する原因、失敗を招く原因などが個人的に突き刺さりました。
見事に失敗例にはまっていましたね笑
目標をいかに達成するかという観点でも参考になると思います。
THE TEAM
先代主将おすすめの一冊。
メルカリ創業者の組織論。
目標設定には三段階あって、三つめは意義レベル(チームが何のために存在し、どんな影響を与えていくべきなのか)であると言っています。
またも、目的の重要性を再認識しましたね。
また、意志決定に関して、必ずしも独裁が悪いわけではないという、新しい考えを学ぶことができました。
新進気鋭のベンチャー創業者の新しい視点から組織が見れます。
以上、簡単ではありますが勉強になった本を紹介させていただきました。
この本もおもろいで!っていう本があれば、教えてください。
飛んで喜びます笑